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Terra Classic(LUNC)という名前を聞いて、多くの人が2022年のあの大暴落を思い出すはずです。私も含め、当時の市場の混乱は忘れられません。でも、今のLUNCは単なる「失敗したプロジェクトの残骸」ではなく、コミュニティ主導の奇妙でエネルギッシュな実験場になっています。
もともとTerra Classicは、法定通貨に連動したステーブルコインを使って、世界中で安定した決済システムを構築するために作られたプロトコルです。ビットコインのような検閲耐性と、伝統的な通貨の価格安定性を掛け合わせ、日常的な支払いを安く、速くすることを目指していました。
2019年4月にメインネットが始動し、米ドルや韓国ウォンなどにペッグしたコインを提供していましたが、2022年5月にアルゴリズム型ステーブルコインのUSTが崩壊。そこからすべてが変わりました。元のチェーンは「Terra Classic」にリブランドされ、ネイティブトークンはLUNC(Luna Classic)となりました。
当時の仕組みは、アルゴリズムで供給量を調整して1ドルなどの価格を維持するというものでした。需要が増えればLUNCをバーン(焼却)し、供給を絞る。理論上は完璧に見えましたが、実際には非常に危ういバランスの上に成り立っていたということです。
今のLUNCの市場状況を見てみましょう。時価総額ランキングは86位で、価格は0.00019368ドル付近。時価総額は約11億ドルに達しています。24時間の取引高は約3.8億ドルとなっており、依然として激しい取引が行われていることがわかります。
ただ、供給量の数字を見ると気が遠くなります。流通供給量は約5.7兆枚。最大供給量に上限がないため、ハードキャップは存在しません。
最近の価格変動はかなり激しいです。過去24時間で37.32%上昇し、直近7日間では56.58%のプラス。30日間では104.73%という驚異的な伸びを見せていますが、90日間で見ると4.05%の微増に留まっています。完全に投機的な盛り上がりに左右されている印象です。
Terra ClassicはTendermintベースのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用しています。バリデーターがトークンをステーキングしてネットワークを保護し、その報酬を得る仕組みです。一般ユーザーもバリデーターに委任することで報酬を分け合うことができます。
かつての核心は、LUNCとアルゴリズム型ステーブルコインUSTの相互関係にありました。担保(銀行に預けるドルなど)を持たず、数式とインセンティブだけで価格を維持する仕組みです。USTの需要が高まればLUNCがバーンされ、価格を維持するバッファーとして機能していました。
しかし、この共依存こそが2022年の悲劇を招きました。USTがペグを外し、0.044ドルまで暴落したとき、アルゴリズムはシステムを安定させようとして数兆枚のLUNAを猛烈に発行しました。結果としてハイパーインフレが発生し、価値は99%以上消失したわけです。
ちなみに、かつては韓国の決済アプリ「Chai」と連携し、ECサイトでの支払いをTerraチェーンで処理させていました。加盟店手数料を2〜3%に抑えるという、実用的な試みだったことは認めざるを得ません。
今のLUNCを動かしているのは、「LUNC Army」と呼ばれる熱狂的なコミュニティです。彼らの関心はほぼすべて「バーン(焼却)」と「リペグ(ペグの復帰)」に集中しています。特にBinanceによる月次のバーンには期待が集まっており、供給量を減らすことで価格を押し上げたいと考えています。
SNSでは「USTCのリペグ」を信じる人々が多く、それが実現すればLUNCは再び高値を付けるという強気な議論が絶えません。チャートの「圧縮」を買いシグナルと捉え、年末の目標価格を語り合う光景は、どこか宗教的な熱量さえ感じさせます。
また、「LUNC Landia」という言葉を使い、DEXやDeFi、予測市場、ゲームなどのエコシステムが復活していると主張する層もいます。一方で、冷静な視点を持つ人々は、これを「失敗したシステムの残骸」に過ぎないと切り捨てています。
公式な運営よりも、インフルエンサーやLuna Classic DAOのような草の根的な動きが主導権を握っているのが今の現状です。
LUNCは多くの取引所で取り扱われています。特に日本で利用しやすい選択肢をいくつか紹介します。
日本からLUNCにアクセスする場合、使い勝手とコストのバランスで選ぶのが正解です。
まず、コストを最優先するならMEXCが有力な選択肢になります。現物取引のメイカー手数料が0%に設定されており、2,800種類以上のコインを扱っているため、LUNCのようなアルトコインを安く取引したい場合に最適です。
信頼性と流動性を重視するならBybitがおすすめです。1,000以上の資産をサポートしており、プラットフォームとしての安定感があるため、大口の取引や安心して利用したい方に向いています。
また、より多くのマイナーなアルトコインと一緒に管理したい場合は、2,250種類以上の銘柄を扱うGate.ioも選択肢に入ります。
その他、BinanceやKuCoin、PancakeSwap v2などでも入手可能です。
正直に言って、LUNCへの投資は「ハイリスク・ハイリターン」の極みです。これは投資というより、投機に近い。リスク許容度が極めて高い人だけが手を出せる領域だと思います。
リターンの根拠は、コミュニティによるバーンの成功や、技術的なリバウンドへの期待です。もし供給量が劇的に減り、ステーブルコインのリペグが実現すれば、価格が跳ね上がる可能性はあります。
しかし、弱気な要因の方が圧倒的に多いです。数千億ドルの価値を消し飛ばした過去があり、5.7兆枚という膨大な供給量は、強烈なバーンがなければ価格上昇の大きな壁になります。また、今のDeFiの世界は2019年当時より遥かに進化しており、より安全で効率的なプロトコルが山ほどあります。
LUNCの価値は、コミュニティの熱量とBinanceのような大手取引所のサポートに完全に依存しています。バーンの物語に飽きられたり、規制が強まったりすれば、さらに価値を失うでしょう。資産の保全を目的とする方や、保守的な投資を好む方には全く向かない銘柄です。
※これは投資助言ではありません。投資前に必ずご自身でリサーチ(DYOR)を行ってください。
かつてのTerraエコシステムの中心だったという歴史と、現在は完全にコミュニティ主導で運営されている点です。多くのコインが「将来のビジョン」を語るのに対し、LUNCの価値提案は「供給量を減らして復活させる」という、ある種の復興計画にあります。
2019年にはCertiKによる監査を受け、数学的なロジックは健全だとされていました。しかし、2022年のUST崩壊が証明した通り、経済モデルに致命的な欠陥がありました。チェーン自体は動いていますが、経済的な安定性は証明されていません。
TendermintベースのPoSネットワークであるTerra Classicブロックチェーンのネイティブトークンです。また、EthereumやBNB Smart Chain、Solanaなどの他チェーン上でもラップドトークンとして存在しています。
2018年にDaniel ShinとDo Kwonによって設立されました。2022年の暴落後、チェーンがフォークされ、現在の「Classic」バージョンは主にコミュニティとTerra Classic DAOによって維持されています。
最大のリスクは、ハイパーインフレ的な供給量です。バーンが行われていても、以前の価格に戻るには天文学的な量のLUNCを消し去る必要があります。また、コミュニティが期待する「リペグ」が永遠に実現しないリスクもあります。
競争相手も強力です。多くのユーザーはすでに別の効率的なプロトコルに移行しました。「LUNC Landia」が単なる投機的なハイプではなく、実際のユーティリティを提供できるかどうかが鍵になります。
直近30日で104%上昇していることから、投機的な関心は戻ってきているようです。しかし、長期的な展望は依然として不透明です。このプロジェクトは、コミュニティが失敗した金融システムを復活させられるかという、壮大な社会実験のようなものだと言えるでしょう。
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