ビットコインとイーサリアムETFから資金流出。機関投資家のトレンドはもう終わったのか?

Sigrid Voss
Sigrid Voss ·

ビットコインとイーサリアムETFから資金流出。機関投資家のトレンドはもう終わったのか?

私は2019年から、機関投資家が市場に参入するという「オンボーディング」の物語をずっと追いかけてきた。しばらくの間、それは既定路線のように思えた。ウォール街がやってきて、数兆ドルの資金を投下し、私たちはその波に乗って上昇する。単純な話だった。でも、最近の数字は違う物語を語り始めている。ビットコインETFから1億100万ドル、イーサリアムETFからさらに3,562万ドルがたった24時間で流出したのを見ると、ハネムーン期間は正式に終わったのではないかと思わざるを得ない。背景については、以前に書いたトークン化された株式の解説も参考にしてほしい。

今、本当に考えなければならないのは、これが一時的な下落なのか、それとも大口の資金がこれらの資産を見る目が根本的に変わったのかということだ。特に、市場全体で現れ始めている「イーサリアムETF vs ソラナETF」のパフォーマンス傾向を見ると、無視できない変化がある。

データが実際に示していること

今の市場状況は、客観的に見てかなり厳しい。恐怖・強欲指数(Fear and Greed Index)は36で、完全に「恐怖」の領域にある。時価総額は2.53兆ドルだが、ここ1日で2%以上減少した。

私が特に気になるのは、活動の乖離だ。デリバティブの取引高が6,163億ドルに達している一方で、現物取引は772.9億ドルに過ぎない。この「ペーパーマーケット」が現物取引をこれほど圧倒しているときは、価格が長期的な信念ではなく、投機やヘッジによって動かされていることを意味する。

そしてイーサリアムだ。ガス代はわずか0.3 Gweiで、ネットワークの負荷はほぼゼロに近い。私の経験上、価格が不安定な時期にガス代がここまで低いということは、実際のユーザーがオンチェーンでの活動を止めたということだ。ETHに対する「機関投資家」の関心は、ビットコインよりも早く消えかけているように見える。

なぜ機関投資家のローテーションが起きているのか

これは資金のローテーションなのだと思う。機関投資家が暗号資産から完全に撤退したわけではなく、単に「古参」の資産に飽きたか、あるいは怖くなっただけだろう。以前、ビットコインETFの資金流出がセンチメントの変化を知らせていたが、それが今、イーサリアムにまで広がっている。

物語の軸はソラナへと移りつつある。BTCやETHのETFが赤字を出す一方で、SOLへの意欲は高まっている。機関投資家は、より高いボラティリティと成長可能性(ベータ)を求めるなら、今のイーサリアムでは不十分だと気づき始めた。リテールや開発者の支持をソラナに奪われている現状で、流出が続くETH ETFを保有し続ける理由を説明するのは、ファンドマネージャーにとっても苦痛なはずだ。

「機関投資家トレード」への私の結論

機関投資家の参入が終わったとは思わないが、「盲目的に買う」フェーズは終わった。ティッカーに「ETF」という文字が付くだけで価格が跳ね上がる時代はもうない。今は「実際にどんなユーティリティがあるのかを見せてくれ」という段階に入った。

ビットコインは依然として準備資産としての地位にあるが、そのドミナンスは圧迫されている。一方、イーサリアムは中年の危機に陥っている。「ワールドコンピューター」なのか「価値の保存手段」なのか、その間で迷走しており、競合と比較するとどちらの役割においても苦戦している。

もし指数が示すような恐怖を感じているなら、私の最善のアドバイスは、ポンプを追いかけるのをやめてセキュリティに集中することだ。激しいローテーションの最中に資産を取引所に放置し、凍結やハッキングに巻き込まれる人をあまりに多く見てきた。私は個人的にLedger Nano Gen5を使っている。E Inkタッチスクリーン付きで手頃な価格だし、何より秘密鍵をオフラインで管理できる。取引所の支払能力を心配せずに済むので、夜ぐっすり眠れる。

次に注目すること

今はアルトコイン・シーズン指数を注視している。現在は40で、中立的な状態だ。もしBTCドミナンスが60%付近に留まったまま、この指数が低いままであれば、資金は単に最大手資産に隠れているだけということになる。

だが、この指数が急上昇し、同時にETHの流出が加速すれば、それはソラナや他の高性能チェーンへの「機関投資家のローテーション」が新たな主役のトレードになった明確なサインだ。今後2週間、BTCの流出が止まるのか、それともさらなる深い調整の始まりなのか、24時間のフローデータを追いかけたいと思う。

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暗号通貨アナリスト兼ライター。市場動向、取引戦略、ブロックチェーン技術を取り上げています。,,。


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